育星舎グループ代表の村東です。
いよいよ夏休みが始まります。
受験生にとっては本当に大切な時間となることは言うまでもありません。
学校の授業進度が止まり、自分のやるべき勉強ができる数少ない期間となります。
が、しかし…お子さんが「やる気」を出してくれるか心配な保護者の方は以下必読です。
「やる気」ってなんだ
「やる気のスイッチを入れる」…どこかで聞いたような言葉ですが、ある意味ではこの表現を安易に塾が用いるのは間違いだと考えています。
確かに子どもたちに「スイッチが入る瞬間」らしきものはあります。
私の場合は高校生の頃、成績が学年トップクラスの素敵な彼女ができたとき…ですかね(笑)
彼女ができた2年生の初め、学年最下位レベルだった成績は、夏休みが終わる頃にはもう学年トップ10に。ま、頑張りましたよ、愛の力ですね(笑)
志望校が決まる、親にご褒美(最近はiPhoneが多いのかな)を買ってもらう約束をする、塾に通い始める、イケメンの素敵な先生に出会う、彼氏彼女ができる、…などなど、どれも「やる気」が出る要因(きっかけ)にはなり得ますが、これらはすべて本人の外部にやる気の源泉がある場合です。
しかしここには大きな問題があり、断言しますが、それまで勉強してこなかった子はこれだけでは続きません。
「やる気」なるものの役割を間違えてはいませんか?
本当の「やる気」とはなんなのか…
本当の「やる気」とは
では本当の意味での「やる気」とはどういうものなのか。
先ほど書いた恋する高校生であった私が、なぜ急にそんなにも成績があがったか、まずはそのトリックのお話をしましょう。
たしかに当時、私は学年最下位クラスの成績でしたが、実は高校入学試験ではトップクラスの得点で合格しています。1年前まではできる子だったということです(笑)
はい、「ビりギャル」と同じマジックですね。
彼女は愛知淑徳学園という偏差値は60を超える有名私立進学校の生徒。つまり中学受験で競争を勝ち抜いた元エリート。そんな彼女が本気出して英語だけ勉強(入試科目は配点の低い社会を捨て、もともと得意な小論文と英語の3科目)したという事実。
なんだよ、結局は「もともと賢かった」んじゃねーかよ!
これは頭がいいとか悪いとかの問題ではないです。
賢くないからちょっとサボると成績がどん底まで悪くなるのですよ(笑)
そういうことではなく、頑張った経験のある人は「勉強を頑張る」ことへのハードルが低い、というお話です。
それを私は「当たり前」のレベルが高いと言ってます。
決して「やる気」だけで成績を上げたんじゃないですよ。
大切なのは「やる気」のスイッチよりをオンにすることよりも、スイッチがオンの状態を持続するエネルギーです。
とすると本当の意味での「やる気」なんてものは「きっかけ」に過ぎないということです。
大切なのは「やる気」ではなく「当たり前」のレベル
大切なのは「当たり前のレベル」。
私やビリギャルに共通するのは、人生のどこかですでに「頑張った経験」があったということ。
だから1日3時間、5時間と勉強するなんてことがすでに「当たり前」であり、決してそれは「無理をする」ということではなかったということです。少なくとも勉強を頑張るハードルが低かった。
だからこそ、ちょっとした「きっかけ」=「やる気」さえあれば最後まで走り続けることができたのです。
そしてそのきっかけなんてものは何でもいいのです。
大切なのは「やる気」ではなく、そのあと続けていくための勉強をすることが「当たり前」だという感覚です。
「勉強することが当たり前になる」とは、極端に言えば「朝起きて顔を洗う」、「お風呂に入る」、「呼吸する」みたいなことと同じように「勉強する」、ということ。
勉強は最初は決して楽しいものではないです。少なくとも多くの子どもたちにとってはそうでしょう。かくいう私もいまだに勉強は嫌いです。
しかし、顔を洗う、お風呂に入るなんていう習慣は毎日楽しくてやっていますか?楽しくないし面倒だけど、「当たり前」だからやるのです。
やる気なんて関係ない。
しかし当然ながらこれは「やる気」を出すのとは異次元の難しさ。
子どもの「やる気」なんて何かご褒美でも約束すれば出せるのでね。安いもんです笑
でもうまくいかないでしょ?(笑)
そんなもので成績が上がるなら塾なんていらないです。塾の費用があれば下手すりゃ車くらいご褒美にプレゼントできますよね。
そうはいっても0→1にするのも確かに大変。最初の1歩は精神的に大きなハードルがある。だからこそ最初は「きっかけ」が必要で「やる気」なるものの出番かもしれません。
始めるのは確かに難しい、しかし続けるのはもっと難しいのです。
毎日勉強する前に、毎日「やる気」を出さないといけないとなると…無理ですよ。そんなことしてたら心を病みます。いちいちやる気出してたらきりがない。
やらないことをいつまでも「やる気」のせいにしていては1からいっこうに進まないのです。「やる気」というのは0を1にするものであり、それ以上のものではないのです。
簡単に言えばやりたくなくてもやるしかないということ。そうするうちにそれが当たり前になるのです。
一度走り出したら「やる気」を頼りにすることなく、「勉強」自体を「当たり前の行為」にする。
そう、大切なのは「やりぬく力」です!
もしも「やる気」が出たら勉強するようになると思っている人がいたらその考え方から改めないと一生勉強しないまま終わりますよ。
結論
「やる気にならない」を勉強しない言い訳にしない。
そんなものを期待しないこと。それが何よりも大切です。最初はきつくても続けること。それしかないのです。
やる気が出たら勉強がしんどくなくなる、のではないのです。やる気があってもなくても最初はしんどいのです。
夏休み、勉強を頑張ろうと思っているなら、今から少しずつ始めましょう。受験生ならもう「志望校」という「やる気スイッチ」はあるでしょう。必要なのはやる気ではなく勉強を当たり前にすること。
やる気が出ないからやらないという言い訳をいつまで続けるんですか?
夏休みから始めるのではなく、夏休みまでにコツコツと当たり前の土台を作り、夏休みで一気に「当たり前レベル」を上げましょう。
そして入試まで「やりぬく力」を身につけましょう!
今日はこのへんで。
追記
こんなブログを書いたタイミングでたまたまおもしろい動画をTwitterで見つけたのでのっけておきます。
簡単に言えば「どんな人が成功するか」というお話。
正直に告白すると上の文ででてきた「やりぬく力」はこれ見た後に付け足しました(笑)
成功している人ってほんとこれ!って思いますね。
ということでこの夏「やりぬく力」を身に着けた人は将来成功するってことですね。
いまだ「学歴」なんてものが就活で評価される理由の一つがこれですよ。少なくとも「やりぬく力」がありそうだなと判断されているわけですね。
今度こそこのへんで!
コメント