>
星雲会 アーカイブ
>
座談会「正攻法で成功せよ!」

塾長座談会 「正攻法で成功せよ!」  

 

吉川

今日は人生でいえば定年あるいは定年間近、年齢合計181才の3名の先生に集まっていただきました。それは、最前線で活躍中の若い講師や塾長達の参考になり、また学習塾の今後の発展のためになるお話をうかがえればと思ったからです。まず上から年齢順に御紹介します。兵庫県神戸市から来ていただいた久保田学園の久保田勤先生、地元京都市の育星舎の入江篤志先生、和歌山県和歌山市から来ていただいた喜望ゼミナールの鈴木勝先生のお三方です。そして私、京都府京田辺市の大住学園の吉川博史が司会を務めさせていただきます。またオブザーバーとして学習塾コンサルタントの若手ホープのJコネクション小林明広さんにも同席していただきます。

 

「ことばは人生を変え、理念をつくる」 (久保田・入江・鈴木)

 

吉川

お1人お1人に座右の銘があればお聞きしたいのですが。まずは久保田先生から。

 

久保田学園 久保田勤先生

久保田

座右の銘といえるほどのものかどうかわかりませんが、人生その時どきにおいて心に留める言葉があったように思います。40年前、希望を抱いてこの仕事を始めましたが、一方では、大きな不安もありました。自分の力一つでやって行かなければいけないということ、当時、塾の社会的評価が非常に低かったこともあったためです。

自分や塾の在り方についてある時、最澄による「一隅を照らす」という言葉に出会い、不安が和らいだことを覚えています。意味は「普通の人間は普通の人間なりに、その立場で与えられたことをしっかりとやり、その立場において、なくてはならない人になり、世のため人のために貢献する」というものです。

「大きなことを考えず、今、自分なりにできることを、今、目の前にいる子供達のために一生懸命やろう。自分が住んでいる地域の子供達だけにでも、良い指導をしていこう。」と考えられるようになりました。 現在では、先輩方のお陰で塾業界の社会的評価も高まり、また私も多くの講師に囲まれ、協力者にも恵まれて、地域の皆様のご支持をいただけるようになりました。 改めてこの言葉を大切にしていこうと思っています。

 

吉川

次に入江先生はどうでしょう。

 

入江

私の場合、「夢は現実化する」です。

私は中・高・大学と、一般的にエリートと言われるコースを歩んできて、祖父・父に継いで弁護士になるつもりでいました。しかし、大学で遊んでしまい30近くまで親のスネをかじっていました。ようやく自我に目覚め父に反発して家を飛び出したまではよかったのですが、「もう同級生達のような人生は歩めない」と思っていました。

その頃出会ったのが「旧約聖書一日一章」(榎本保郎著)です。そこには「十字架の愛」とともに「復活の力」が示されていました。「本当に私も復活できるのだろうか」と迷いましたが私は信じることにしました。そしてアルバイトをしながら元民家の2階で生徒数0人から学習塾を始めました。ある宣教師が1つ1つのイスに手を置いて祈り、満席になるよう祝福してくれました。今では夢としか思えなかった優秀な講師達そして多くの生徒達とがいます。

育星舎グループ 入江篤志

また、卒塾後も続けて感謝の念を伝え続けて下さったある保護者によって私は変えられていきました。その息子さんは来年検事に任官するそうです。師弟関係のすばらしさを知って、今は教育者としての自覚とプライドを持って生きられるようになりました。気づいてみるとあの時の夢はその他いろいろなことにおいて現実となっています。生徒達にも夢を現実化してもらいたいと願っています。

 

吉川

さらに鈴木先生はいかがでしょう。

 

鈴木

「強く・優しく・前向きに」これは私共の子どもたちへの道標ですが、私も含め全職員が心に刻んでいる言葉です。
何事にも決してくじけない心を持ちながら、しかも人を思いやる優しさを抱き行動していきたい。しかも、少しずつでもいいから成長し続けたいと思っています。そのためにも常に前向きでありたい。感情コントロールがうまく出来ない時もありますが、日々意識しています。それらの実践のために「楽しむ!」ということを前提に置いています。
遊び同様、仕事においても楽しむことができればさほど苦労と感じることなくスムーズに事は運びます。むずかしい事ほど楽しみたいですね。

 

「その道のスペシャリストは技術とともに、感性も持っている」(入江)
 
吉川
それでは皆様の塾に関してですが、創業者として皆様は当初の個人塾を中堅規模まで大きくされてきた方々です。特に奇抜な指導法を取り入れることなく、正攻法と呼ばれる指導をし、成長されたと聞いております。しかし、その行程の中でやはり特筆すべきこともあったのではないでしょうか。その辺りからお話しいただければと思いますが。では、久保田先生から。

 

久保田
やはり震災の時のことですね。当時未曾有の災害と言われた阪神大震災が起きたのはちょうど18年前の1995年でした。当塾は神戸市の中心部にあり、校舎1つの全壊を含めた教室施設の損壊、ライフラインの寸断など、大変な被害を受け、専任講師を3人抱えた状態で、今後について、大きな決断を迫られました。開塾以来、その当時まで、私は教務しか考えていない塾長だったため、壊滅的状態から回復する見当もつかず、廃業も頭をかすめました。しかし、生徒や保護者、専任講師、学生の非常勤講師たちに背中を押され、指導を継続することを決意したのです。その経験から教務同様、経営も重視するようになり、縁あって参加した塾業界の勉強会でも多くのことを学んで、現在のある程度の躍進につながったと思っています。
 

吉川

大変な経験を経たからこその発展ということですね。
では、鈴木先生はいかがですか。

 

鈴木

36年前の創立から9年目に第2教場、12年目にさらに第3教場と増やしたのですが、私が直接指導する教室以外、順調とは言えませんでした。

そこで平成2年に1教場に絞り、和歌山市内全域から通塾できる・通塾したいと思われる塾を目指しました。

同時に社員の総合レベルも相当のアップとなるようテコ入れして、3年前に再び第2教場を開設。現在は2教場、55の小学校と21の中学校から1,000人以上の塾生が通っております。

 

吉川

教室展開の失敗を成功への転機にされたのですね。

喜望ゼミナール 鈴木勝先生

では入江先生、6部門体制で育星舎グループとして京都市に展開されておられますが、他塾と比較しても決して安価ではない費用設定にもかかわらず、非常に広い範囲からの通塾生がいるとお伺いしましたが。

 

入江
特に私が直接担当している中学受験教育の「入江塾」ですね。今は小6・小5は満席、岐阜・滋賀・奈良からの通塾生もいます。
これは、例えば腕の良い医師や一流の味を出す京の割烹料理店と同じ、高級で多少遠くとも、その分野のスペシャリストであれば、通う人はいるのです。ただし、そのスペシャリストは、相手の心に響く感性もともに持っていなければなりません。学習塾もそうです。近くの大手塾より、遠距離でも私どもの塾に元気に通塾してくる子がいるのがその証拠でしょう。
他部門の理科実験教室「科学の学校」は1クラス4名限定、単独の教場も用意しています。またそのロボット科「ロボサイエンス」では、国際大会代表に選ばれたチームが活躍しています。生徒集めの安売りをしていません。授業料は本物を提供しているための対価であり、保護者にも納得していただいております。他方、御相談をいただければ教育者としてその点は配慮いたしております。

 
「成績・業務ランク表示やチーム制で切磋琢磨新入社員の成長が早いです」(鈴木) 

吉川

いま入江先生からスペシャリストの指導というお話が出ましたが、皆様の塾にもそれぞれ複数の講師がおられると思います。その講師がスペシャリストになるまで、指導はどのようにされているのでしょうか。

 

鈴木

私の塾では私も含め、社員査定として成績と業務のランキングを表示しています。成績ランキングは、年2回業者テストにより、1位から最下位までを発表、業務ランキングは、2年以上勤務している社員が自分自身も含めて、全員を査定し順位付けをします。また、全教室にモニターを設置して、授業内容のチェックや互いのアドバイスに活用しています。また、3~5人のチーム制で、細かいアドバイス・相談・協力を円滑に行えるようにしました。おかげで新入社員の成長が早いですね。

 

久保田

うちも研修には力を入れています。効果が出すぎ…というのは冗談ですが、学ばせすぎて能力が上がり、大手予備校のカリスマ講師、京大の博士課程、医師、大学教授などになった人材もいますよ。人こそすべて、人が財産、教育あっての経営という考えがあり、社員の成長、生徒の成長、塾の成長が揃ってこそ、良い循環が生まれると思って指導していますので、退職した講師陣とも今でもつながりはあります。人材育成とは、キャリアに応じた各人の課題を与え、考えさせること、それを正しく評価することではないでしょうか。

 

吉川

育星舎に見学に行った際、入江先生は「短気」と感じたことがありますが、講師からの反発はありませんか。

 

入江

それは私よりも講師達に聞かなければなりません。確かに私は短気ですね。ただ、完全な人間ではありませんが、誠実でありたいと思っています。誠実は信用・信頼を生みます。トップである私が努力するから、講師に「君たちもしなさい」と言えるのです。また成功には「勇気」も必要です。誠実と勇気を持てば、運を呼び、人を集めることができます。これはどの分野でも同じ。成功した方々は皆これを持っていると考えています。講師達にも師弟関係としてこの秘訣を伝えています。模擬授業等も行なって研修をしておりますが、私はそれぞれの個性を重視し、努力を信じていますので、細かいことはできるだけ言いません。

 

「無闇に人を採用すれば、お互いに不幸になる」(入江)

吉川

皆さんのお話を伺っていますと、仕事が合わずに辞めていくような講師は少ないように思いますがどうですか。

 

入江

ないですね。専任講師を採用する際は、学力などの基準をクリアした人と一緒に食事をし、いろいろ話し合います。そこで、本音の私と合わない方は断られるでしょう。無闇に人を採用すれば、お互いに不幸になるだけです。

 

鈴木

それは同意します。会社説明会で、会社理念や自分たち社員はどう成長すべきかを伝え、かつよく見極めて採用していますので、退職者はいません。

 

久保田

当塾で働く中で実力をつけ、全国レベルで活躍したいと退職する社員もおりました。寂しくもありますが、喜ぶべきことだと思うようにしています。ただし今後は、成長した社員の能力も当社で生かせる部門を設け、将来に希望を持って働けるような職場にしていきたいと考えています。

 

 

「生徒の成長-評価-塾が成長-生徒の成長…このつながる循環こそ正攻法」(久保田)

吉川

さて、今回の表題は「正攻法」ということですが、具体例などがあれば、お話いただきたいと思います。まず久保田先生どうですか。

 

久保田

正攻法の定義は非常に難しいですね。当初は奇手と見られたものでも、時代の変化に伴って正攻法となっていくものもありますから。ただ、私にとって正攻法とは、学力の伸長を通じて、生徒の成長の一助となるという塾の一義的な目的を達成し、それが社会に評価され、塾と講師がさらに成長していく。そしてそのことが、生徒の成長につながる─という循環を維持継続していくことと考えています。一時的に有効な変則技もあるかもしれませんが、結局は長続きしません。じっくり愚直に行うことで、塾の成長としては遠回りをしたかもしれませんが、今はそれでよかったと思っています。

 

鈴木

久保田先生の言われる正攻法とは真逆に、他塾の評価を落とすべく真実でないことを塾生に伝える塾があります。正しいことを伝え、子どもたちの模範となるべき教育者としては言語道断の行動です。それぞれの塾が倫理的にお互いに切磋琢磨してこそ、その地域の教育に貢献できるのではないでしょうか。

 

入江

許しがたいですね。現在学習塾業界は特商法(特定商取引に関する法律・昭和51年6月4日法律第57号)の対象となっているんです。この対象となった原因は、例えば中1から中3までの指導料の支払いにローンを組ませ、返金に応じないなどの悪徳商法を行う塾があったからです。この業界を知るにつれ、金儲け主義や詐欺まがいの人々の存在が少なくないことを実感しました。

 

久保田

本当だとすれば非常に残念なことだと思います。教育がまず第一にあり、次に経営がある。この順位を違えてはいけないと信じています。

 

入江

確かにそうですね。学習塾を教育産業とするならば、産業的側面を重視している塾長や経営者の存在は理解できます。ただ、経営のため、裾野を広げて入塾させ、悪い意味での競争原理の中で、生き残る生徒だけを手厚く扱い、他をふるい落とす塾は許せません。学習ギライになったり、精神的健全性を失い、子どもの将来を潰す塾です。また、鈴木先生の言われたように、企業を拡大するため、他塾を潰そうとする塾もどうかと思います。悪意の噂を流さなくても、急速な展開や派手な宣伝、授業料のディスカウントなどを行った結果、虚偽広告や粗製講師の乱造、内容の薄い授業などで、社会の損失を生み出します。保護者にも塾選びは慎重に、と伝えたいですね。

 

「塾は人こそが財産」(久保田)

吉川

それでは、これから学習塾業界で生きていく講師、および若い塾長への留意にもなりますね。では一言ずつ、今後、塾を担う若い世代へのエールをお願いします。

 

久保田

はい。いま語ったことは経営や運営のことですが、個々の若い講師たちには与えられた仕事を無難にただこなすというだけではなく、日々の仕事を通じて、自分の指導力全般を高めることを心がけてほしいですね。それが生徒の喜び、塾の発展、そして講師のさらなる成長へとつながります。また、塾経営を担う若い塾長は、この業界で若い人が育つ環境づくりを大事にしてほしい。塾は人こそが財産だと私は思っています。

 

鈴木

我々の世代だけでなく、この業界で生きている方のほとんどは、子どもたちのために努力奮闘されていると思います。ただ、その行為がどれだけ保護者の方々や子どもたちの願いと一致しているか、認められ信頼されているかを注視してください。「この塾だからこそ意欲的になった」「この塾だからこそ合格できた」と思ってもらえる度数を多くすることが重要でしょう。

 

入江

常々講師たちに「教育のスペシャリストになりなさい」と言っております。今の若い講師あるいは塾長は、教務の技術や運営のノウハウに走りがちです。私の拙い経験から自分をまず人間として磨き、教育者にふさわしい者になってもらいたいと願っています。

 

 

 「時代は変わっても、教育は人類が存在する限り永遠に続く職域」(入江)

吉川

最後に、今後のこの業界の展望について、お話しください。

 

久保田

今後、日本社会は人口減をベースに、あらゆる面で減少社会に入っていくでしょう。塾は当然その影響を真っ先に受ける業界です。現在、すでに廃業や合併などが起きており、この流れは今後も当分続くものと思われます。その中で生き残れるのは「いい塾」のみです。その「いい塾」とは何か、定義することは難しいですが、自塾の存在意義を見失わず、変化に対応できる塾ではないかと私は考えております。

 

鈴木

確かに人口減ですね。少子化もやや下げ止まりとはいえ、まだじわじわと続いてはいます。しかし、いつの時代でもそうですが、厳しい時代だからこそ、競争意識を持ち続けることで、保護者の方々や子どもたちのために、より貢献できると思っています。そして、その競争社会がフェアなものであることを願います。

 

入江

時代は変わるでしょうが、教育は人類が存在する限り、永遠に続く職域です。教育界が学歴偏重・商業主義という中で人間形成という本来の機能を失いつつある今、私塾の教育に対する役割は大きいと思います。さまざまな問題をかかえるお子さんたちも私のところを訪ねてきます。教育のスペシャリストは大きく稼ぐことはできませんが、生き甲斐を持ちながら、この業界で生き残り、人生として成功することは可能だと信じています。

 

「本物だけが生き残る時代に」(小林)

吉川

それでは、この中では最も若い小林さんに、今日の先生方のお話の内容に対する感想を聞かせていただきたいと思います。

Jコネクション 小林明広さん

小林

皆様のお話を拝聴して、本物だけが生き残る時代になってきているなと感じました。そして本物の教育だからこそ、地域の保護者にこのような価値ある塾のことを広く伝えていく必要性があるのだと改めて思います。また、皆様のおっしゃるように、さまざまな塾長勉強会などでよく話にのぼるのが、「経営が先か教育が先か」という経営と教育についての問いです。これを私はどちらが欠けていてもまっすぐには走れない、歪んでいては前に進めない車の両輪をイメージしていました。
今日の先生方のお話で発見したことは、基礎となる心構えや考え方が大事だということです。我々を構築していく土台の部分が腐っていたり傾いていては、いい家=いい塾はできないということです。それを理解した上で、自塾の理念や方針をスタッフと共有できているのか、保護者と共有できているのか、更には地域と共有できているのかということを再確認するためにも、若い塾長、講師の方々には今日のこの座談会を存分に生かしていただきたいと考えます。

さらに、あらためて感じたことは、「常に学び続ける」という日々の努力が必要であるなということです。これは老若男女問わず、教師職に携わっている人は視野を広め、世界がどう動こうとしているのかを知り、願わくは生徒たちに伝えていくことの必要性を感じていただきたいと思います。最後に、皆様方先輩諸氏から学んだことを基礎に、これからめまぐるしく変わる環境に対処し、その中で培ったことを次は皆様にお返しすることも、我々若手の仕事だと思います。

 

 

「教育者としての自覚、矜持が必要だ」(吉川)

 

吉川

私も感想を最後に述べさせていただきたいと思います。もう10年ほどになるでしょうか、少子化まっしぐらの時代が続いており、堅実に塾経営をされていた先生方も自信を失いかけています。「絶対儲かる集客システム」「人件費節減! パソコン、ネットを使った授業」などの案内に振り回されたり、「集まるチラシの作り方」などの即物的セミナーが流行り、業界全体が浮き足立ったような感じがしていました。しかし、今日のお話を聞いて、塾はやはり授業が命であり、教育者としての自覚、矜持が必要だと再確認できた気がします。
今日のこの座談会の記事を読まれて、勇気づけられる塾長は必ずいると思います。そして塾業界に入ってこられる若い先生方へ、塾の先生はやりがいのある仕事です。授業料は子どもたちを熱心に教えたご褒美として保護者からいただいいているのであり、仕事の前にご褒美はいただけません。今日のこの座談会の内容をよく読んでいただいて、塾が社会に必要とされる存在であり続けられるよう、若い先生方にがんばってもらいたいと思います。皆様、本日はありがとうございました。
 

大住学園 吉川博史先生

 

「あえて塾の規模を大きくすることは考えていない」 (久保田、入江、鈴木、吉川)

編集者(業界誌)

参加者の自塾に対する今後の展開をお聞かせ下さい。

 

久保田

今まで通りですね。私の年齢もかなり高いため、それほど大きくしようとは思いませんが、今の規模で順調に進むのであれば自然と成長していくと思います。というよりも、自然に成長しないといずれ駄目になるでしょう。

 

鈴木

現在はバスを10台導入し、和歌山市内の90%を通塾範囲としていますが、これ以上の塾生数増加は厳しいのが現状です。良い教育を子どもたちに提供していくためにも、既存の講師の能力アップだけじゃなく、新しい人材を確保して育成していくことが、今後の課題です。

 

吉川

今の2教場で長年指導をして感じたのは、私は「教育の職人」であるということですね。生徒に指導して、理解してもらうのが本当に楽しいんです。ですから、無理はせず、うちの塾だから通いたいのだという生徒や保護者に来ていただければ、それが一番だと思います。

 

入江
創業者の企業家精神は、一般企業同様、塾の規模が大きくなるほど薄くなります。そのため、私は講師たちに「自分自身が創業者のつもりで、そのスピリットを理解しなければならない」と話しています。私が引退して自塾が消えても、独立した講師の心から私の精神が消えなければ、現在の塾の規模(いわゆる生徒数、売上、利益)が広がる以上に素晴らしいことと考えています。

 

 2012年11月25日収録